漢方煎じ器を使ってみて
2016年09月08日
この写真は、煎じ器を使って煎じ液を沸騰させている所です。充分に沸騰させた後にパッキングに入ります。1パック100ml位の量でパックしていきます。5月末に入れた煎じ器ですが、それ以後はほぼ毎日稼働しています。お客様の症状をお聞きしてから薬方を決定して、その構成生薬を選別してから、煎じ作業の準備に入ります。それから、パックするまでに約1時間半ほどかかります。出来立てのパックは非常に熱いので、少し時間をかけて冷ましていきます。冷めた時点で、全パックについて一つ一つ中身を検査していきます。すべてに異常がないことを確認してから、説明書などを添付して包装していきます。多い日には3~4人分を作っていきますので、連続作業で大変です。
この器械が入ってから今日で3か月半ほど経ちましたが、ここであることに気づかされました。
それは私が疑問に感じていたこととも重なります。
例えば、「八味地黄丸」についた申し上げますと、今までは、丸剤かエキス散剤でした。まあ、中年以上の腰の弱りとか、おしっこが漏れるとか、何か元気が出ないとか、いわゆる腎虚の傾向のある人に飲んでいただきましたが、続けてお飲みになる人も少なく、いつの間にか止めてしまう人がほとんどでした。聞いてみますと「これといった効果が感じられない」ということでした。私も長年飲んできてやはり同じような思いでいました。
この度、この煎じ器が入ったので、これで「八味丸料」を作り、これを飲んでいただきました。
そうしますと、現在お二人の人から、「今までの薬と何かが違う」という意見が返ってきました。そう私が感じていたことと同じ意見が返ってきました。はっきりとわからなくても「今までとは何かが違う」この感覚が大事で、感覚がそのうち変化として解るようになってくると思います。
ある人がこのように表現したことを思い出します。
錠剤は目標をピストルで撃つがごとく、エキス散剤は散弾銃で撃つがごとく、煎じ薬は大砲で撃つがごとく。
錠剤とエキス散剤と煎じ薬をやってみての別の意味での大きな違いは、また次回で。
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Posted by 漢方相談あうん堂薬局 at 16:00│Comments(0)
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